蔵六ブログ
2021.07.28
はんこには・印鑑・印影・印章・印形・印判・印材・いろんな呼び方があります
はんこは、個人や組織がその当事者であることを証明する印(しるし)です。
切り口が円形、楕円形、角型などをしており全体は棒状をしています一方、印鑑は捺印をした時に紙や書類などに残る文字や絵を表します。
つまり、印影と呼ばれるものと同じということです。
しかし、現在では二つを同じ意味で使うことも多く、同じ意味だと思っている人が少なくありません。二つの単語の正しい意味を知っておけば大事なビジネスの場でここに印鑑を押してくださいというような間違った使い方をしないで済みますね。他にも、印形(いんぎょう)や印章という表現もあります。印形は印影のこと。
印章は、洋の東西を問わず富や権力を持つ人が地位を明らかにするために用いるものとして製作されたものを表し、美術品としても高い価値を持つものが多く作られています。1998年には、フランスで行われたオークションで、清の第4代皇帝、
康熙帝(こうきてい)の印鑑が470万ユーロ=5億1千700万円(1ユーロ110円)で落札されました。
凍石(とうせき)というベージュ色をした緻密な材質の石でできており、重さは3キロ、2匹の龍と6つの漢字が彫られています。
この印章は、康煕帝が描いた絵画の署名に用いたと考えられています。
使い道によって時には身近な生活のツールであり時には権力を表す道具となる・・印鑑は様々な顔を持っているのです。しばしば世間一般では、正式には印章と呼ばれるもののことをハンコ、印鑑(いんかん)と呼んでいるが、厳密には印章あるいはハンコと同じ意味で「印鑑」という語を用いるのは正確ではない。古くは、印影と印章の所有者(押印した者)を一致させるために、印章を登録させた。この印影の登録簿を指して印鑑と呼んだ。転じて、印鑑登録に用いた印章(実印)を特に印鑑と呼ぶこともあり、更には銀行印などの登録印や、印章全般もそのように呼ぶ場合もある。